良い借入れ 悪い借入れ
2018年06月30日
今日は、事業を行なっていく中でほとんどの方が経験するであろう借入れについての話しです。
事業を拡大していくにあたり設備投資や運転資金を調達するために銀行などから借入れをする事があると思います。
借入れには、前向きな借入れと、後ろ向きな借入れがあると思います。
借入れの考え方としては専門的な意見や考え方がありますが今回はあくまでも個人的な考えを書いていきたいと思います。一般的な見解とズレた考えもあると思いますので鵜呑みにはしないで下さいね。
あくまでも経験に基づいた感覚や考え方の話しです。
早速本題ですが、基本的に事業を行う場合、借入れは少なければ少ない方が良いという事に間違いはありません。
しかし事業を進めていく中で、特に売上が上がっていくにつれて運転資金が必要になる事が多くあります。
その時に借入れを行い、資金調達をする事が多いのですが1番ポイントとなるところは、
何に使うの?
と言うところです!
用途としては、主に設備投資、運転資金(仕入れ資金等)赤字補填等があると思います。
ひとつひとつ見ていきましょう。
まずは設備投資について
今まで行なっていた事業に対し環境整備をしたり、
機械などを投入する事で生産効率、業務効率を上げていく事を目的にした投資です。
これを借入れを行い進めた場合は、借金は増えますが設備投資した分の資産も同時に増えます!
プラスマイナスゼロといったところでしょうか。
借りてきたお金は、投資した設備に変わったと言えると思います。ただこの設備も毎年価値が減少して行きますので、最低でも価値が減少するスピードと同じペースで設備を利用して稼ぐ必要があります。
そうでなければ借入れしてまで設備投資する意味が無くなります。
また仮に、設備を購入した直後にその設備や機械を売りに出そうとすると市場では中古としてみなされ
購入した価格と同等の価格では売れない可能性が高いと思います。
そういった意味から考えるとお金を借りて機械などを購入した時点で実質は債務超過と言うことになります。
話は少しそれますが、新築マンションの購入や新築住宅を建築した時も同じ考え方になると思います。
仮に3000万の借入れをして新築で家を建て、1カ月で売りに出そうと思ったら、よほどの事情がない限り購入した時よりも安い金額になり、このケースだとだいたい2500万前後などでしか売れなかったりする事が多いと思います。一回誰かが購入すると中古扱いになってしまうんですね。 そうなるとこのケースだと住宅を購入した時点で実質は500万の債務超過と言うことになりますね。 経営していく中では、個人的な事であっても、このような考え方や視点はかかせません。
ここで先程の話に戻りますが設備投資は将来的にお金を生んでくれる武器になるので前向きな借金と言えると思います。
ただ借入れをしてまで社長室を作ったり応接室など。生産に直接的な関わりがない分野の設備投資に関してはかなり慎重にやらないといけません。
購入した時点で、売れないし、市場価値も低い、
すぐお金にできないからです。 そう考えると福利厚生や接待交際に近い部分の設備投資を借入れをしてまでやると債務超過になると言えますね。
次に仕入れ等に使う、運転資金です
これは設備投資の話の考え方を当てはめると凄く簡単な事です。 商品の仕入れを行う場合は売れる事を前提に仕入れます。
そして仕入れた原料や商品は賞味期限や使用期限が来るまでは、ほとんど市場価値が下がる事はあまり無いです。しかも流動性が高い。
どう言う事かというと、最低でも仕入れた値段で販売しようと思えばすぐ売れる事が多いと思います。
商品にもよりますが、、、。
このケースだと仮に100万借入れを行い、100万の商品を仕入れたとしても、商品は100万の価値のままですので債務超過にはなりません。
さらには、安く仕入れた商品に利益を載せて販売する事も考えると、借入れをして商品を仕入れたとしても、考え方としては、その時点で資産の超過と考えても間違いでは無いと思います。
ただこの考え方は、ちゃんと商品力や販売先が硬い場合になりますが、そのような視点を持つ事が大事だと思います。
個人的には1番前向きな良い借金だと言えると思います。 資産価値が下がりにくいわけですからね。
最後に赤字補填のための借金です。
これはなんとなくイメージもありますが
まぁ最悪です。
これを進めて行くとどうなるか。
たしかに会社が軌道に乗るまで、やらないといけない場面もあるとは思いますよ。実際私は何回もやってきましたし、今もそうですから。
ただ、赤字補填の借入れを進めて行くとどうなるか。
まず借りてきた時点でお金が赤字補填に回されるわけですから、そのお金が設備や商品に変わるわけではありません。
単純に負債が増えただけです。機械や商品に変わってはいないのです。完全にマイナスです。
そして、そこからその赤字補填分の借入れを返済しようとするとどうなるか。
何処から返済の分を捻出していくか。
今までは設備投資を行った分で稼いだり、
もしくは商品を売って回収したお金で、返済に充てる事ができました。
今回の場合はそれが出来ません。ただ赤字補填しただけですから。
結論を言うと、この場合は将来の会社の利益から返済していかないといけません。
それがなかなかきついきつい。
なぜか。それは会社の利益から返済しないといけないからです。
しかも利益といっても法人税などの税金の支払いをすべて払い終えて残ったいわゆる税引後利益です。
事業で利益を出すと、ザックリと4割近い税金が持ってかれます。仮に会社が165万の利益が出たとしてそこから税金を引かれると100万程度残ります。
単純に165万利益を出して初めて100万を返済する事ができると言うことです。
実際に100万の赤字を出してしまい、それを借入れで補おうとすると会社は借入れの利息も含めると180万程度は稼がないと返せないと言うことになります。
そのための労力や手数料、経費を考えるともっとお金がかかるでしょう。
この事から単純に赤字補填の借入れ金を100万返すには200万近くは稼がないと返済が出来ません。
そうです、赤字補填を借金で補い、それを返済するには倍のお金がかかる! そう思っていただいても考え過ぎではありません!
以上のことから赤字補填のための借金は悪い借金と言えると思います。
独立したり会社を経営していくことは簡単じゃありません。1度赤字を出してしまうと、取り戻すまでに何年もかかります。
皆さんも借入れを行うタイミングで今回の記事を思い出していただけると、少しは参考になるのではないでしょうか。
事業を拡大していくにあたり設備投資や運転資金を調達するために銀行などから借入れをする事があると思います。
借入れには、前向きな借入れと、後ろ向きな借入れがあると思います。
借入れの考え方としては専門的な意見や考え方がありますが今回はあくまでも個人的な考えを書いていきたいと思います。一般的な見解とズレた考えもあると思いますので鵜呑みにはしないで下さいね。
あくまでも経験に基づいた感覚や考え方の話しです。
早速本題ですが、基本的に事業を行う場合、借入れは少なければ少ない方が良いという事に間違いはありません。
しかし事業を進めていく中で、特に売上が上がっていくにつれて運転資金が必要になる事が多くあります。
その時に借入れを行い、資金調達をする事が多いのですが1番ポイントとなるところは、
何に使うの?
と言うところです!
用途としては、主に設備投資、運転資金(仕入れ資金等)赤字補填等があると思います。
ひとつひとつ見ていきましょう。
まずは設備投資について
今まで行なっていた事業に対し環境整備をしたり、
機械などを投入する事で生産効率、業務効率を上げていく事を目的にした投資です。
これを借入れを行い進めた場合は、借金は増えますが設備投資した分の資産も同時に増えます!
プラスマイナスゼロといったところでしょうか。
借りてきたお金は、投資した設備に変わったと言えると思います。ただこの設備も毎年価値が減少して行きますので、最低でも価値が減少するスピードと同じペースで設備を利用して稼ぐ必要があります。
そうでなければ借入れしてまで設備投資する意味が無くなります。
また仮に、設備を購入した直後にその設備や機械を売りに出そうとすると市場では中古としてみなされ
購入した価格と同等の価格では売れない可能性が高いと思います。
そういった意味から考えるとお金を借りて機械などを購入した時点で実質は債務超過と言うことになります。
話は少しそれますが、新築マンションの購入や新築住宅を建築した時も同じ考え方になると思います。
仮に3000万の借入れをして新築で家を建て、1カ月で売りに出そうと思ったら、よほどの事情がない限り購入した時よりも安い金額になり、このケースだとだいたい2500万前後などでしか売れなかったりする事が多いと思います。一回誰かが購入すると中古扱いになってしまうんですね。 そうなるとこのケースだと住宅を購入した時点で実質は500万の債務超過と言うことになりますね。 経営していく中では、個人的な事であっても、このような考え方や視点はかかせません。
ここで先程の話に戻りますが設備投資は将来的にお金を生んでくれる武器になるので前向きな借金と言えると思います。
ただ借入れをしてまで社長室を作ったり応接室など。生産に直接的な関わりがない分野の設備投資に関してはかなり慎重にやらないといけません。
購入した時点で、売れないし、市場価値も低い、
すぐお金にできないからです。 そう考えると福利厚生や接待交際に近い部分の設備投資を借入れをしてまでやると債務超過になると言えますね。
次に仕入れ等に使う、運転資金です
これは設備投資の話の考え方を当てはめると凄く簡単な事です。 商品の仕入れを行う場合は売れる事を前提に仕入れます。
そして仕入れた原料や商品は賞味期限や使用期限が来るまでは、ほとんど市場価値が下がる事はあまり無いです。しかも流動性が高い。
どう言う事かというと、最低でも仕入れた値段で販売しようと思えばすぐ売れる事が多いと思います。
商品にもよりますが、、、。
このケースだと仮に100万借入れを行い、100万の商品を仕入れたとしても、商品は100万の価値のままですので債務超過にはなりません。
さらには、安く仕入れた商品に利益を載せて販売する事も考えると、借入れをして商品を仕入れたとしても、考え方としては、その時点で資産の超過と考えても間違いでは無いと思います。
ただこの考え方は、ちゃんと商品力や販売先が硬い場合になりますが、そのような視点を持つ事が大事だと思います。
個人的には1番前向きな良い借金だと言えると思います。 資産価値が下がりにくいわけですからね。
最後に赤字補填のための借金です。
これはなんとなくイメージもありますが
まぁ最悪です。
これを進めて行くとどうなるか。
たしかに会社が軌道に乗るまで、やらないといけない場面もあるとは思いますよ。実際私は何回もやってきましたし、今もそうですから。
ただ、赤字補填の借入れを進めて行くとどうなるか。
まず借りてきた時点でお金が赤字補填に回されるわけですから、そのお金が設備や商品に変わるわけではありません。
単純に負債が増えただけです。機械や商品に変わってはいないのです。完全にマイナスです。
そして、そこからその赤字補填分の借入れを返済しようとするとどうなるか。
何処から返済の分を捻出していくか。
今までは設備投資を行った分で稼いだり、
もしくは商品を売って回収したお金で、返済に充てる事ができました。
今回の場合はそれが出来ません。ただ赤字補填しただけですから。
結論を言うと、この場合は将来の会社の利益から返済していかないといけません。
それがなかなかきついきつい。
なぜか。それは会社の利益から返済しないといけないからです。
しかも利益といっても法人税などの税金の支払いをすべて払い終えて残ったいわゆる税引後利益です。
事業で利益を出すと、ザックリと4割近い税金が持ってかれます。仮に会社が165万の利益が出たとしてそこから税金を引かれると100万程度残ります。
単純に165万利益を出して初めて100万を返済する事ができると言うことです。
実際に100万の赤字を出してしまい、それを借入れで補おうとすると会社は借入れの利息も含めると180万程度は稼がないと返せないと言うことになります。
そのための労力や手数料、経費を考えるともっとお金がかかるでしょう。
この事から単純に赤字補填の借入れ金を100万返すには200万近くは稼がないと返済が出来ません。
そうです、赤字補填を借金で補い、それを返済するには倍のお金がかかる! そう思っていただいても考え過ぎではありません!
以上のことから赤字補填のための借金は悪い借金と言えると思います。
独立したり会社を経営していくことは簡単じゃありません。1度赤字を出してしまうと、取り戻すまでに何年もかかります。
皆さんも借入れを行うタイミングで今回の記事を思い出していただけると、少しは参考になるのではないでしょうか。
Posted by 沖縄若手社長 at 22:24│Comments(0)